うなぎ 刺身

その日は、

何の前触れもなく、

突然やってきた。

クレイジーハンターの旦那が、「うなぎを刺身で食べたい」と言い出したのだ。

え?

鰻を?

刺身で?

食べたい?

 

「無理やろ。いけんの?…いや無理やろー。」

だってうなぎは昔から蒲焼か白焼きって決まってる!
うなぎの歴史は長いのに、
もし刺身が美味しかったらもっと知られてるって!

私が必死になって止めるのも無理はない。

うなぎには イクチオヘモトキシン といって血清に有害な毒があるのだ。
血液が目や口、傷口に入ると局所的な炎症が引き起こされ、
もし大量に飲んだ場合、下痢、嘔吐、皮膚の発疹、チアノーゼ、無気力症、不整脈、衰弱、感覚異常、麻痺、呼吸困難が引き起こされ、死亡する事もあるらしい。

旦那「大丈夫や、致死量は1000mlやから!
それより、誰も真似出来ひんこのやり方で、死ぬほど美味しかったらどうする?」

私「・・・食べたい。」

旦那「やろ?」

 

致死量の問題ではない気もするが、私たちは完全自己責任で未知なる世界を覗いてみる事にした。

あえて手間暇かけて「完全血抜き」したうなぎを生で食べれるレアなお店も実際ある。
その完全な血抜き法を完全にマスターしたつもりでいる旦那は、
近所の川で釣ったうなぎの頭と尾に手早く包丁を入れ神経抜きを始めた。

いつもは、氷締めかアルコール中毒にして完全に仮死状態にして捌くが、
今回は首が切れても暴れている。
神経締めで完全に血を抜いたところで、いつも通り捌いていく。

真っ白できれい!

目で見る限り、血が一滴もついていない!
ここから真空チルドで5日間熟成させ、刺身にするのだ。

5日後…


初めてうなぎの皮が引かれてるところを見た。
こうしてみると、脂でギトギトの魚みたい!


とりあえず、

味の想像が全くつかへん!!

って事で、旦那がひと口刺身を毒見した。

「うまい!!!!!なんやこれー!!!!
うわぁーーーーうなぎや!生でもうまい!!!ん、生の方がうまいかも!!!」

旦那が興奮してるので、私も食べようとしたその時。

「あれ?ちょい苦いわ!!」←血清毒の苦味

まぢかー。。
残念。。

神経締め&血抜きだけでは甘かったようです。
どこから血が滲んだんやろか!?

それでも諦めきれない私達夫婦は、表面を炙って食べる事にしました。

リスクを伴ってでも、未知の味を知りたい!!!!
うなぎ料理の真髄を語りたい!!!

度肝を抜く美味しさでした。
脂が口の中でとろけて、味はしっかりうなぎ。
フグのような上品な味ではなく、ガツンとした旨みが僅かな苦味(毒)と共に口に残ります。

うわー、こんなん食べた事ない!!
毒なんてどうでも良くなる程、美味でした。

もう、時期的には今年最後のうなぎかな。
天ぷら、白焼き、蒲焼、鰻巻き、ひつまぶし、炙り刺身・・・
色々試してきましたが、
もう来年は新たな調理法を自ら生み出すしかないですね。

今年も、ご馳走様でした。

今年最後の蒲焼と、

おつまみ(ヒレ、レバー、腸)

カテゴリー: 料理・レシピ狩猟

syuryosaisyukazoku

食材ハンターの旦那を嫁目線で綴ったブログです。 3歳の娘と0歳の息子と共に、自らの手で獲った食材で最高の調理法を追及する生活を送っています。 身動きできない檻でホルモン剤を投与され育った家畜よりも、山で走り回りどんぐりを食べて育った猪を食べたいです。 狭い所でひしめき合いながらワクチン注射を打たれ育った養殖魚よりも、海流に乗って荒波にもまれながら育った天然の魚を食べたいです。 山に行けばきのこや山菜、果物も採れます。 それらの共通点は「生きるちから」です。 感謝の気持ちを忘れず、今日も自然の恵みを「いただきます。」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。