魚突き仲間と共に九州のとある島へ魚突き遠征へ行きました。
基本的に魚突きをする人に夏も冬もありません。
その時期の一番美味しいとされる旬の魚を狙って海へ繰り出すのです。
今この時期のブリが獲れても、旬じゃなければ脂が乗っておらずゴミ扱いです。
ブリの群れをスルーしてでも我らが狙うは…
ヒラマサ!
ヒラスズキ!
フエダイ!
スジアラ!
クエ!
こんなところでしょうか。
九州の魚は脂が乗っててうまかー!!!なのです。
ところで日本は海に囲まれた島国だから、豊かな漁場や鮮度の良さはなにも九州に限った話ではないはず。
なんで九州の魚が特別に美味しいの??
魚のうんちくを語らせたら右に出るものはいない旦那に、ちょっと語らせてみた。
「まずは漁場や。
日本で最高の漁場といえば、北部九州と北陸と三陸沖の3つや。
共通している事は何か分かる??
プランクトンや!!
海流がぶつかるところにはプランクトンが多いから、魚も集まるねん。
特に北部九州は南からの対馬海流が南北を循環してるから、厳しい荒波の中で生きた魚は身が引き締まって最高に美味しくなるんや」
「あとは、俺らの腕や。」
ん???
なんやかっこいい事言い出したで、この人。。
「俺らが死後硬直せんように、海中で生き締めして、血抜きして、神経締めする!」
そう。
実はこの下処理こそが、美味しい魚を最高の状態で保つ手段なのです。
神経締めとは、人の手で脳死状態を作り出す締め方です。
神経を破壊する事で、脳からの「死んだ」という命令信号を行き渡らないようにし、死後硬直の進行を遅らせます。
魚の旨みは、旨みの素であるATPの量で決まります。
しかしこのATP、生きているだけでも消費してしまうんです。(ATP自己消化)
更に言えば、魚が暴れたりストレスを感じたりすると極端に減ってしまうそうです。
この減少をいかに無くすかが、美味しい魚を美味しく頂く最大のポイントとなるのです。
我々が水中でわざわざ神経締めをする理由も、ここにあります。
このATPの減少を最小限に抑え、死後硬直が進行するよりも先に延髄と中枢神経を破壊する事によってATP自己消化も大幅に少なくなるからです。
旨みの素をたっぷりと残しているので、寝かせれば最大に旨みが増した魚を味わう事が出来ます。
我々は神経締めまでをその場(水中)で行いますが、一般的に、釣れた魚を神経締めする方法については、別の記事で触れたいと思います。
水中であれ地上であれ、神経締めに使用する道具は一緒です。
にしても!
沖縄の三代高級魚と言われるスジアラや、幻の高級魚クエを、ちょっとその辺の磯で潜ってサクッと獲ってくる奴なんている訳…
おったーーー!!!
えげつないなー。。
これが、我々がわざわざ九州までやってくる理由なんです。
料理法は九州ブランドのお魚たち 料理法を追及し過ぎてエライ事に…で紹介したいと思います。
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